鳥取県智頭町の河川に生息する外来魚に関係者が頭を悩ませている。外来魚を駆除するため、新たな取り組みを始めた。
鳥取県智頭町の中心地から車で約50分離れた智頭町芦津の山奥、千代川上流の北股川。そこで釣っていた魚が―。
Q.釣れました?
釣り人「いけました。そこそこ大きいですよ。20センチ以上ですね。釣れました」
「ブラウントラウトですね。赤い斑点が特徴の西ヨーロッパ原産のトラウトです」
ブラウントラウトは、マスの仲間で、本来日本にはいなかった外来魚。この川にとって厄介者だという。
千代川漁業協同組合 寺﨑健一組合長
「食欲が大変旺盛ということで、在来種をかなり食べるということがあったもんですから」
この川には本来、イワナやヤマメなどの在来種が生息。ただ、数十年前にブラウントラウトが確認されてからは、減少している。そこで川の生態系を守るため、千代川漁協などは、2015年から電気ショッカーを使った駆除をしているが、追いついていないのが現状だという。
鳥取県智頭町で長年釣りをする人は―。
釣り人
「本来いた魚がいなくなるというのは寂しいし、自分たちが幼いころ、そんなもん知らなかったし、いるもんでもなかったし」
◇ ◇
そこで千代川漁協が去年から始めたのが、ブラウントラウトを狙う釣り大会「ブラウントラウトダービー」。大会の期間は3か月。智頭町内の川で釣り上げたブラウントラウトの量と大きさを競うというもの。
今年6月から8月の間に開催された大会で最多の105匹を釣り上げたのは、大阪市に住む釣り愛好家の男性「つきナポ」さん。自身の趣味が生態系保全に役立っていると、喜びを感じていると言う。
つきナポさん
「外来魚を釣ることによって、在来種を守るといいますか、元の自然を取り戻すことができるという大義名分といいますか、釣りにそういう目的を加えていただいたのが、かなりうれしかったので、楽しく遊ばせてもらってます」
川の厄介者であるブラウントラウト。一方で―。
つきナポさん
「身自体は白身で、とてもおいしいとされてます」
釣った魚は持ち帰ることも、智頭町観光協会に引き取ってもらうこともできる。前回大会で保管した魚は町内のイベントで塩焼きにして提供された。
智頭町観光協会 田中翔太主任
「智頭町のファンになっていただいて、またぜひ2回目、3回目と智頭町に来ていただければということに期待しています」
外来魚駆除のために去年から始まったこの大会。今回は、合計174匹のブラウントラウトを捕獲。今後も大会を重ねて、より多くの人に駆除に協力してもらうことを期待している。
(2023年9月7日放送 ニュースevery日本海より)
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